第3回学術集会 地域包括ケアにおける水平・垂直連携とその方法論をテーマに新たな課題と解決策について議論が行われました。

2016年2月28日(日)、医療安全実践教育研究会第3回学術集会が、大阪大学中之島センター10階の佐治敬三メモリアルホールで開催されました。今回のメインテーマは「地域包括ケアにおける水平・垂直連携とその実践教育に向けた方法論」として進めました。



2016年2月28日(日)、医療安全実践教育研究会第3回学術集会が、大阪大学中之島センター10階の佐治敬三メモリアルホールで開催されました。今回のメインテーマは「地域包括ケアにおける水平・垂直連携とその実践教育に向けた方法論」として進めました。



基調講演には、地域包括ケアと関連して、「High-Reliability Organization(HRO)からHigh-Reliability Area(HRA)へ」と言うタイトルで、南大阪地区で実践されている近畿大学附属病院安全管理部教授(血液内科教授)である辰巳陽一先生の講演を拝聴しました。



今回は、昼食を活用したランチョンセミナーを行いました。共催企業である協和発酵キリンの推薦で、赤塚東司雄先生から「医療安全からみた赤血球造血刺激因子 製剤使用方法」のテーマでの講演に続き、(公)日本医療機能評価機構執行理事である後 信先生に「医療事故・ヒヤリ・ハットの収集分析と無過失補償による 紛争解決について」というテーマで講演し ていただきました。日本医療機能評価機構においては、医療事故情報収集等事業や、産科医療の無過失補償制度などを運営しており、これらの解説も含め、昨年 から始まった医療事故調査制度を医療者の立場からその意義について講演頂きました。



シンポジウムは透析医療を取り上げ、高度急性期病院からクリニックにおける多職種の先生方にシンポジストをお願いし、現状や課題を話して頂きました。透析 医療の分野では、患者の高齢化が他分野より顕著であり、在宅医療の困難・不可能例が急増しているなどの課題が報告されました。


一方、メディカルソーシャルワーカー(MSW)である藤田譲氏は、「透析医療は早くから地域包括ケアに取り組んできた領域」との視点から、今後も適切なMSW等の仲介者の存在が課題解決の鍵になり得る、との展望を示されました。



一般演題では多領域から4題発表され、活発な討論がなされました。

①「手術における多職種連携に必要なノンテクニカルスキルの実践」
大阪大学医学部附属病院 MEサービス部  加藤貴充
②「当センターの医療機器に関するインシデントレポートの分析
大阪府立急性期・総合医療センター 臨床工学室  上野山 充
③「血液透析治療時の安全対策 -ナファモスタットメシル酸塩使用時における観察強化
社会福祉法人京都社会事業財団 西陣病院  松田 英樹
④「システムダイナミクスの観点からの医療事故分析FRAMを利用した医療マネジメント」
滋慶医療科学大学院大学 医療管理学研究科 講師  岡 耕平


最後の総括では、世話人会で次期会長として滋慶医療科学大学院大学の土屋八千代教授が選出され、次回は、看護と介護の視点からのプログラムを組む予定であるとの抱負が述べられました。



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